MENU

久しぶりの一人カフェ

10月の爽やかな風を受けてわたしは久しぶりに美容室に出かけた。私はこの地に越してきてまだ半年しかたっておらず、今までに何店かまわったが相性が合わないでいたが、やっと見つけたお気に入りの美容室である。

わたしは83歳、同年齢である主人は美容室であれば何処でも同じではないか,バスや電車に乗って遠くに行く気が知れないと笑っている。だが私は高齢で容姿も衰えるばかり、少しでも素敵に見える髪形にして欲しいと思う。

思い通りの髪形の仕上がりに満足して足取り軽く美容室を出た。

時計を見ると1時半を過ぎていた。小腹が空いたので軽くランチでもと思い駅ビルの中にある洒落たカフェに入り珈琲とサンドイッチを注文した。

店内は比較的すいていて美しい旋律のピアノ曲が静かに流れていた。

運ばれてきたいい香りの珈琲を口にしたとき何故か胸がいっぱいになって目頭が熱くなった。最近はコロナ禍で足が遠のいていたこともあるが、それよりも以前小さなブティックを経営していた頃が蘇った。

あの頃は若かったので元気だった。

朝は6時に電車に乗り東京に向かい日本橋の店を何店か回って洋服の仕入を済ませた後、自分の体ほどの荷物を背負ってカフェによって珈琲をのんだ。いつも何かに追われ気ぜわしく5分といられず帰りの電車に飛び乗ってお昼には店につくようにしていた。

 それに比べ今は素敵なBGMに癒されながら自分だけの世界にとっぷり浸り珈琲をのんでいる。心地よい空間の中に身を置いて自由に考えを巡らせる。

人生晩年を迎えたが.たまにはこうして水を注ぎスポンジのような弾力のある内面を養いたいと願った。

これからの人生楽しいこと、辛いことあると思うが流す知恵も取り入れてなるべく楽しく生きていきたい。

今日幸せな時間を過ごせたことに満足して高揚感をもってカフェを後にした。

澄んだ高い空を仰ぎ『今日も本当にいい一日をありがとう』と感謝した。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

84歳のおばあちゃんです。
毎日楽しく過ごしてます。
日々感じた事や過去の事を、つれづれと気の向くままに書いてます。
よかったら覗いてみて下さい。

コメント

コメントする

目次
閉じる