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老夫婦の絆

わたしたち夫婦は今年春になると共に85歳になる。結婚して60年の月日を歩んできた

主人の実家は東北の田舎で農業,特定郵便局、雑貨店を営み厳しい戦争体験はほとんどせ
ず恵まれた環境の中にあった。
一方わたしは父が満州にわたり現地で召集になって戦死した。残された母子3人は命から
がら満州から引き揚げてきたが、母の実家は空襲で焼失したため苦難の生活を余儀なくさ
れ辛い生活が長く続いた。


そんな比較にならないほど違う環境で育った私たちが縁あって結婚した。

やがて二人の息子に恵まれ主人と力を合わせて息子たちの成長を何より楽しみに頑張った
。あの頃が一番よい時代だった気がする。

主人は穏やかで心根が優しい人だが家庭の中で何かを決めなければならないとき余程大き
なことでない限り先頭に立ってリードしてくれるタイプではなかった。何かあるとやむな
くわたしが前に出てしまうことが多かった。ただわたしが決めて事を成して、良い結果が
出なくても一言も苦言を言わなかった。

振り返れば紆余曲折いろいろあった。

主人は学生時代ラグビーをしていたので強靭な体格をしていたが今は足腰が弱くなって昔
の面影はない。

わたしも昨年は転んで3回も骨折、入退院を繰り返した。

それだけに今こうして夫婦ともに日常を過ごせていることのありがたさが身に染みる。
齢を取るとお互いに多様な衰えを実感する。それはとても寂しいことだが受け入れていか
なければならない。更に衰えは年々、いや日々進んでいくであろう。

今こそ互いを尊重し助けあって共に生きていくことこそ何より大切なことだと強く思う。
明日のことは誰にもわからない。高齢なわたし達はそんなに長くないことは確かである。
夫と肩をよせあって一日を大切に感謝の気持を忘れずポジティブに暮らしていきたい。

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この記事を書いた人

84歳のおばあちゃんです。
毎日楽しく過ごしてます。
日々感じた事や過去の事を、つれづれと気の向くままに書いてます。
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